役に立つ決算書は、
どうしたらつくれるだろう?

税理士を目指したのは、成り行きなんです。大学で簿記を受けたら難なく受かり、たぶん得意分野なんだろうと。そのままできるだけ得意な方へ得意な方へと、裏を返せば苦手なことは避ける方へと進んできたら、この職に就いていました。
Colorzへの入社は紹介予定派遣からです。当時の私の仕事内容は書類整理からの帳簿起こし、そして申告書の作成。言わば非常にベーシックな税理士補助業務でしたから、正直「Colorzである必然性」はあまりなかったんですよね。とはいえ当時も私なりに考えていたことがあって。それは、どう決算書をデザインすれば業績改善のきっかけになるか、経営の役に立てるかということ。もっとできるはずだという思いはあれど、それに見合うスキルが追いついていない時期で、周りの人のやり方を見たり、率直なフィードバックをもらったり、古い記録を紐解いたり。社内のあらゆるリソースを使って研鑽を積みました。そして数年後、ようやくスキルも思考する体力も身についたと感じる頃には、財務コンサルタントとしてキャリアを歩み始めていました。

逃がさないし、
私も逃げない。

個々のスキルは比較的順調に身についた一方、苦労したこともあります。特に習得に時間がかかったのが、経営者の隣に立って「一緒にやる」というスタンスです。これは、経営責任はあくまでも経営者あるとした上で、私も当事者として共に進むということ。経営者の最良の相談相手になることでもあります。
実は、いい相談相手になれるかどうかの勝負は、相談されるよりも前に半分以上決まっています。何を聞かれてもその場ですぐ答えられるよう、事前に一通り勉強しておくのです。会話が進み、専門性が高くなってきたら各分野の信頼できる専門家をきちんと紹介して、自分も引き続きフォロー。これを繰り返していくと、「とりあえず中川に言ってみよう」という関係が定着してきます。そしてふとした社長の一言の中に、本質の一端を感じたら、そこからぐいっと踏み込んで問いを重ねていく。踏み込む際には社長に逃げを許しません。逃がさないし、私も逃げない。社長が問題を考え尽くし、納得のいく経営判断に落とし込むまで、とことん壁打ちの相手になります。 お客さんからは、「わかってくれるね」とよく言われます。その真意は「問題を的確に掴んでくれたね」であり、的確に掴める関係性を築いたことへの評価とも受け取っています。

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