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「財務戦略を考えよう!~節税はキャッシュを減らす?~」~Lesson.6~

おはようございます!
Colorz Journal事務局です。
「税金こんなに払いたくないな・・・」
3月決算クライアントの申告業務が終わり、少し落ち着いていますが、
今年もやはりこの「税金こんなに払いたくないな・・・節税できませんか?」という相談が多かったです。
儲かっているのは良いことなのに、税金は払いたくない。
 
そして節税と言えば、だいたい”生命保険”ですが、財務目線で見ると、
この”生命保険”での節税をお勧めしていません。
 
なぜでしょうか??
 
今回は、節税がいかにキャッシュを減らしてしまうのかをご紹介しつつ、一緒に”財務戦略”を考えていきましょう!
 
■今日のテーマ『財務戦略を考えよう!~節税はキャッシュを減らす?~』
 
★財務戦略を考えよう★
 
1、節税とは?
 
そもそも節税とは、何のためにするのでしょうか?
経営者はお金を残すために、節税したいと言っていると思います。
 
しかし、節税にはお金を使うものと、お金を使わないものがあります。
お金を使わない節税は「税額控除」と言います。詳しくは顧問税理士さんに聞いてみてくださいw
お金を使わない節税は絶対に行うべきです!
 
一方お金を使う節税は、お勧めしていません。
理由は、当たり前ですが、キャッシュが減るからです。
100万円使っても、法人税率が約35%ですから、税金が減るのは35万円。節税するより65万円お金が減ってしまっています。
必要なものなら使ってもいいですが、節税しようとすると無駄な物を買ってしまいがちです。
 
2、生命保険の場合
 
生命保険に関していえば、ほとんどが保険料の半分が経費、半分が保険積立金として資産になるものかと思います。
支払ったお金の50%の法人税率約35%=17.5%しか節税できません。
残りの82.5%はキャッシュアウトしてしまいます。
例えば100万円の生命保険を払っても、17.5万円しか税金が安くならないので、82.5万円はキャッシュが減っています。
 
この時点で財務的にマイナスと思って頂きたいのですが、保険に入ることでキャッシュアウトしても、
「保険積立金はいつかプラスになって戻ってきますよね!」という声も上がってきそうです。
 
「積立」という言葉で、キャッシュアウトしていないような気になるんですね。
「20年間積み立てれば、解約返戻率が100%以上になりますよ」という口説き文句、良く聞きます。
保険解約時に、積み立てた金額の100%以上が自分の元に返ってくる、ということですね。
 
しかし、現行の法人税率での繰り延べによる節税効果をもとにしていますから、
20年間ずっと利益を出し続けるという前提と、法人税率は下がらないという二つの前提をクリアする必要があります。
 
つまり本当にキャッシュベースで返戻率100%以上の保険積立ができるかというと、かなり確率が下がると思います。
 
3、BS思考になれ!
 
私たち財務コンサルタントは、常に「キャッシュ」を気にしています。
 
生命保険の醍醐味はやはり「保障」にありますから、
節税ばかり考えてキャッシュアウトさせず、掛け捨てでいいと思っています。
 
目先の節税よりも、きちんとお金を残すことが強い会社をつくる基本です。
 
※キャッシュを最大化して、自分の出口戦略に近づくように財務戦略を考えましょう!

 
Colorz Journal,Have A Colorful Day♪